2.持続的インフレ率が弱い:賃金上昇や内需の強さに基づく「需要の増加」が支えるインフレ(需要プル型インフレ)とは異なり、現状の物価上昇は一時的な外的要因に依存している可能性があります。こうした場合、エネルギー価格が安定すればインフレ率が再び低下する可能性もあります。

Q. 「糊代」というのも日銀の都合ですね。ゼロ金利でも財政政策はきくのだから、日銀だけで総需要を調整する必要はないでしょう。

GPT:その通りです。実質金利の調整(いわゆる「糊代」)を重視するのは、金融政策運営の観点から日銀の都合が大きいと言えます。しかし、総需要の調整を金融政策だけに依存する必要はなく、財政政策や構造改革を組み合わせるべきとの意見も非常に重要です。

Q. 「持続的インフレ」は日銀の目標ではありません。政府・日銀の共同声明では「持続的な経済成長の実現のために消費者物価の前年比上昇率で2%とする」と目標を設定しています。持続が必要なのは経済成長であってインフレではありません。

GPT:おっしゃる通りです。2013年の政府と日銀の共同声明における目標は持続的な経済成長であり、それを実現する手段として「消費者物価の前年比上昇率2%」が設定されています。したがって、持続可能性が求められているのは経済成長であり、インフレそのものが持続的である必要はありません。

Q. インフレ目標の2%という数字には、どんな理論的根拠があるんですか?

GPT:理論的根拠はありません。2%という目標は、各国の中央銀行が共通して採用する数値ですが、これは経済理論ではなく、歴史的経緯や政策的判断に基づく実務的な目安です。2%という数字が「最適」であるという理論は存在しませんが、中央銀行がインフレ率2%を目標に掲げることで、市場参加者がその範囲内でインフレ期待を形成し、経済活動が予測可能になります。

2%目標への批判も存在します。各国の経済状況が異なるにもかかわらず、一律に2%を目標とするのは合理的ではないとの指摘があります。高齢化や技術革新によるデフレ圧力が強い国(例:日本)では、2%目標が不必要に高すぎる可能性があります。賃金上昇が伴わないインフレが起きた場合、家計負担が増え、消費が減少するリスクもあります。

Q. インフレ目標のようなアドホックな基準ではなく、中立金利(名目均衡利子率)のような理論的根拠のある基準で金融操作をしたほうがいいのでは?