中国サッカー協会(CFA)は1月6日、2025シーズンのプロリーグ参加に必要なライセンスの交付クラブを公式発表。交付されなかった広州FC(旧広州恒大)のクラブ解散が話題を呼んでいるが、八百長や賭博に関与したクラブへの処分も控えているようだ。
CFAは2024年9月、70名以上の選手や指導者が八百長や賭博に関与したと公式発表。すでに43人に永久追放処分、33人に5年間の活動停止処分を科しているが、新華社通信などの報道によると、男女問わず120試合でこうした違法行為が確認され、41クラブが関与したという。
またCFAは、山東泰山在籍時の2023年5月に贈収賄の容疑で公安当局に拘束された元韓国代表MFソン・ジュンホについて、八百長・賭博に関与していたとして永久追放。国際サッカー連盟(FIFA)に対して全世界でのサッカー活動禁止処分を科すよう求めると、韓国1部・水原FCは2024年9月に同選手との契約を解除。選手本人が「公安からの脅迫を受けて、嘘の自白をするしかなかった」と中国当局からの圧力を主張も、事実上の引退に追い込まれている。
CFAは2024シーズン終了後に八百長に加担したクラブを処分する方針を明らかにしていたが、1月7日の時点で処分の発表はない。ただそれでも、一部からはライセンスを交付されなかった広州FC、滄州雄獅、湖南湘涛にくわえて、八百長・賭博に関わっていたクラブの解散を危惧する声が。CFAが水面下で捜査を進めている可能性も指摘されるなど、中国国内リーグ廃止を恐れるファン・サポーターが一定数存在するという。
なお広州FC、滄州雄獅、湖南湘涛のクラブ解散により、2020シーズンに中国1部リーグを戦った16クラブのうち、存続しているのはわずか6クラブに。CFAの発表で改めて明るみに出た財政面の問題にくわえて、八百長・賭博が中国サッカーを崩壊に追い込みそうだ。