金明輝監督 写真:Getty Images

 サガン鳥栖時代のパワーハラスメント(パワハラ)行為で話題を呼んだ金明輝監督の招へい、『株式会社ふくや』のスポンサー契約満了など、2024シーズンオフに注目を浴びているアビスパ福岡。1月6日に新体制発表会を開催したが、新監督に関する一部メディアからの質問内容、および町田ゼルビアから完全移籍により加入したFW藤本一輝のコメントが話題になっている。

 福岡市内で行われた新体制発表会では、MF名古新太郎ら新加入選手11名が抱負を語ったほか、金新監督が「J1で6位以上」などと、2025シーズンの目標を公言。柳田伸明強化部長は得点力アップを掲げている。

 ファン・サポーターの間で議論の対象となっているのは、藤本に対する一部メディアの質問内容だ。同選手は「金監督は町田でも一緒だったと思うが、藤本選手から見て金監督はどのような指導者か」と訊かれると、「僕は素晴らしい指導者だと思います」と一言述べる。

 これに対して「もうちょっと具体的に」と説明を求められると、間を置いて「具体的には?」と逆質問。「指導のスタイルであるとか、選手への声の掛け方であるとか、コミュニケーションの部分」について問われると、「この世界では勝てる監督が素晴らしいし、評価されるので。まさしくミョンヒさんのことだと思うので、そういう意味で素晴らしい監督だと思います」と淡々と語った。

 この一連のやり取りは、およそ1分間の動画によりXで拡散。「藤本君の回答素晴らしい!」「最善の対応」など藤本への称賛が相次ぐ一方で、「くだらない質問」「選手の失言狙いだ」「フロントの姿勢に疑問を持つことはいいけど、それを選手に向けるのは違う」など質問者やメディアに対する批判も湧き起こっている。

 なお金氏は2020年まで鳥栖の下部組織やトップチームを率いていたが、監督退任後に鳥栖下部組織でのパワハラ行為が認定。日本サッカー協会(JFA)の定める規則に違反したとして、指導者ライセンスでS級からA級への降格処分、JFAの定める研修、社会奉仕活動を科されていた。