VAIOを買収したノジマ、異業種のM&Aが続く

 ノジマがPCメーカーのVAIOの発行済み株式93%を取得して、25年1月に子会社化する。17年にネット事業のニフティー、23年にキャリアショップ運営のコネクシオや外国為替証拠金取引業のマネースクエアHDを買収するなど、ノジマはM&Aを加速している。

<2025年どうなる家電量販店>「ケーズHD」は増収増益で回復、「上新電機」は阪神優勝セールのハードル高く、VAIOを買収した「ノジマ」は?
(画像=『BCN+R』より 引用)

25年1月にVAIOがノジマのグループ会社に加わる
(ノジマの決算資料より)

 VAIOは、ソニーのPC事業を継承して14年に独立したPCメーカー。企画・設計から製造・販売、アフターサービスまで一気通貫でのワンストップを強みとする。

 ノジマの業績にVAIOの効果がどう表れるかは今後のことだが、ノジマの25年3月期上期を振り返ると、売上高は3931億600万円(前年同期比109.8%)、営業利益は199億6800万円(同147.8%)、経常利益は214億4800万円(同146.2%)と増収および大幅な増益だった。売上高と営業利益は過去最高値を更新した。

 増収の要因は、金融部門(同98.3%)を除く、デジタル家電専門店(同111.3%)、キャリアショップ(同105.6%)、インターネット(同104.2%)、海外(同127.9%)で前年を上回ったこと。

 利益面でも、キャリアショップが前年の不振から各社で利益が改善されて大きく貢献。コネクシオは人員減少下でも前年以上の売り上げを確保した。経営の足を引っ張っていたキャリアショップの改善が大きい。

<2025年どうなる家電量販店>「ケーズHD」は増収増益で回復、「上新電機」は阪神優勝セールのハードル高く、VAIOを買収した「ノジマ」は?
(画像=『BCN+R』より 引用38_8.jpg_1735333212.jpg)

25年はVAIOの買収効果が業績にどう反映されるか

 ノジマはVAIOについて「近年は、特に法人向け事業に注力し、事業を拡大している。今回の株式取得(子会社化)によりVAIOの事業運営方針や顧客との関係に変更はない」としている。

 ただ、コンシューマ向けのPC販売でライバルである家電量販企業がこれまで以上に積極的に扱うのか不透明感は漂う。法人向け事業により注力するというのが大方の見方だ。VAIOの買収でどのようなシナジー効果を見いだせるかが焦点となる。(BCN・細田 立圭志)

提供元・BCN+R

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