その他の神秘的な土地

 ギリシャ神話では、ハイペルボレアは「北風の彼方」に位置する伝説の土地とされている。ギリシャ人は、ここが肥沃な楽園であり、一日中太陽が輝く場所だと信じていた。この説明は現代の耳には北極地方を思わせるが、詩人ピンダロスによれば、ハイペルボレアへの道は船でも徒歩でもたどり着けないとされている。

 トゥーレは、古典ヨーロッパの地理学で英国の北にある地域として初めて言及された。18世紀以前には、凍てついた荒野の中に火山がある地獄のような場所と考えられていたが、19世紀以降は豊かな漁場と牧草地が広がる楽園とされた。このように、トゥーレは地獄と天国の両面を持つ場所として描かれている。

 南アメリカに到着したスペインの探検家たちは、黄金で満たされた都市「エルドラド」の伝説を耳にした。この都市では、新たな支配者が任命されるたびに、黄金や宝石がグアタビタ湖に投げ込まれたとされる。この湖は1545年に発見され、湖岸から多くの黄金が見つかったものの、湖を干上がらせようとする試みは失敗に終わり、エルドラドは今も見つかっていない。

沈んだ都市、幻の島…世界中で語り継がれる伝説の土地は現実か、ただの神話か?
(画像=イメージ画像 Created with DALL·E,『TOCANA』より 引用)

パイティティは、インカの失われた都市であり、西洋のユートピアに匹敵する場所とされる。この都市は豊富な食料と鉱物資源に恵まれていたとされ、その場所はペルー、ボリビア北部、またはブラジル南西部の熱帯雨林にあると伝えられている。

 ハイ・ブラジルは、アイルランドの西に位置する幻の島とされる。この島は常に霧に包まれているが、7年に一度だけその美しさが目撃されるという。1480年と1481年には、この島を探す遠征が行われたが、発見には至らなかった。その後、1674年に船長ジョン・ニスベットが島を見つけたと主張し、黒いネズミや石の城に住む魔術師を目撃したと語ったが、この島の存在を裏付ける証拠は見つかっていない。

 伝説の土地、幻の島、どれも根拠に乏しいと言われて久しいが、もし一つでも本当に存在していたとしたら、それだけで歴史のロマンは一気に広がる。真偽を問わず、未知への憧れは人間の本能なのかもしれない。

文=青山蒼

提供元・TOCANA

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