— オイカワ丸 (@oikawamaru) October 17, 2020

Xで話題になっている動画は、こうした場面をピックアップしたものでしょう。

そして、このように「タコが巣穴に隠れる習性」を利用したものが、マダコ漁業に用いられる「蛸壺」です。

たとえ人工物であっても、捕食者から身を隠せる場所であれば、タコは喜んで活用するのです。

また特殊な例ですが、オーストラリアのメルボルン博物館の2009年の研究によると、ココナッツの殻を巣にするタコも発見されています。

このタコは、ボウル状のココナッツの殻を持ち運んでおり、度々、その殻を自分の上に被せ、隠れ家として使用していたのです。

偶然、その光景を目にしたビクトリア博物館のジュリアン・フィン氏は、「非常に滑稽な光景でした。水中であれほど笑ったことはありません」とコメントしています。

柔らかく防御能力が低いタコが、自分の身を守るために様々な地形やアイテムを活用する姿は、時に私たちを驚かせ、時に私たちを笑わせてくれます。

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参考文献

Coconut-carrying octopus: Tool use in an invertebrate
https://www.sciencedaily.com/releases/2009/12/091214121953.htm

元論文

Defensive tool use in a coconut-carrying octopus
https://doi.org/10.1016/j.cub.2009.10.052

ライター

大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。

編集者

ナゾロジー 編集部