アダム・スワンディ 写真:Getty Images

 シンガポールプレミアリーグ(Sリーグ)の強豪ライオン・シティ・セーラーズFCに所属するシンガポール代表MFアダム・スワンディ(28歳)が、心臓疾患により突然の現役引退を余儀なくされた。『ザ・ストレーツ・タイムズ』が報じた。

 同選手は、「大変ショックを受けている。ほとんど一夜の間に起きた出来事で、これまでの人生で続けてきたサッカーが、もう出来なくなるなんて酷いことだ。医師から心臓の状態を告げられたとき、クラブのメディカルスタッフも同席した。僕たちはサッカーに復帰できる可能性があるか訊いたが、医師の答えはノー。プロサッカー人生が終わった瞬間だった」と話した。

 スワンディは、17歳でシンガポール代表デビューを飾り、これまでに22試合に出場して2ゴールを記録。かつてはシンガポールサッカーの未来を背負うタレントになると期待された。シンガポール代表として最後にプレーしたのは、昨年11月に行われたFIFAワールドカップ・アジア2次予選の韓国代表戦(5-0で韓国勝利)。その後は怪我などで代表から遠ざかり、現在開催中の東南アジア最強決定戦であるASEAN三菱電機カップのシンガポール代表メンバーからも漏れてしまった。

 同選手が2018年に所属したアルビレックス新潟シンガポールは公式SNSで、「アダム選手はアルビレックス新潟シンガポールで初めてのシンガポール人選手のひとりとして1年間共に闘い、リーグ、カップ戦タイトルを獲得しました。これからの素晴らしいキャリアを願っています!」とコメントした。

 スター選手の突然の現役引退にシンガポールサッカー界がショックを受けているが、フィリピンサッカー界でも現役の代表選手、ドイツ出身のMFパトリック・ライヒェルト(36歳)が大会期間中に代表引退を電撃表明して激震が走っている。同選手は2012年からフィリピン代表としてプレーしており、これまでに93試合に出場して16ゴールを記録。