新規事業は「ジャブ」から
21年度、バルミューダはスマートフォン事業に「必要な投資」として、エンジニアを大量採用。従業員を30人近く増加させた。今期末は一転、数十名の「人員削減」を行うという。
ボクシングをたしなむ寺尾社長ならわかるはず。
「最初からフルスイングは禁物」。
いきなり渾身の「右ストレート」を放ち、カウンターを食らい、KOされたスマートフォン事業と同じ轍を踏んではならない。まずは「ジャブ」で距離を測ること。自社の強みと新事業との相乗効果を見極めること。
今期損失が予想通り20億円となれば、利益剰余金は前期の半分以下になる。残るスタミナは十分ではない。使うべき対象は他にある。
寺尾社長は、2年前のバルミューダフォン発表会見で以下のように述べた。
「この会社しばらく潰れないんじゃないかな、って思いました」 「やりたいことをするときが来たんじゃないかな」
今のバルミューダにそんな余裕はない。
【参考】 ツインバード株式会社 決算書 スマホ参入で逆風のバルミューダ 「大化け」への条件|日本経済新聞
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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