皇位継承問題で話題になっている旧宮家からの養子問題について、プレジデントオンラインと夕刊フジに解説を書いたので、ぜひ、読んでいただきたい。
なお、国会での議論や皇室の実務と関係ない世界では、「愛子さまを天皇に」という人もいるが、それは今回の議論の対象にはなっていない。
なにしろ上皇陛下の退位に伴う皇室典範特例法で、秋篠宮殿下を皇嗣殿下とし、皇太子と同じに扱うことを決め、天皇即位の際の三種の神器に対応するともいえる「壺切りの剣」を引き継ぐ皇嗣礼も実施し、英国王戴冠式に出席してお披露目もすんでいる。
また、悠仁さまが、心身ともに健やかにお育ちになり、帝王教育も順調に進んでいる中で、現実的な選択とはいえまい。
英国などで王位継承原則を変えているが、すでに生まれた子については変更しないのが国際常識である。皇位継承問題を論じながら、世界各国の制度についての知識が乏しい人が多いのは残念だ。
いま議論されているのは、「愛子天皇」の是非ではない。いま提案されている2案は、女系継承の可能性も全面的には否定しないにせよ、旧宮家による男系継承の道を確実に確保するものだ。ここでは、男系派の人を念頭に、女系派の旧宮家養子案への反対にどう反論すべきか説明したい。