石破茂です。
今週も予算委員会は大半の時間を政治資金パーティと旧統一教会関連の質疑に費やしました。どちらも自民党の問題であり、このようなことで大切な予算審議の時間を使ってしまうことの責任はすべて我々にあります。
「政治に信頼が取り戻されない限り、予算審議など出来ない」との野党のご主張もごもっともですが、これらのスキャンダル系の議論は予算審議とは切り離して、別途特別委員会を作って行われるべきでしょう。予算委員会と特別委員会は並行して審議をすればよいのです。肝心の予算に関する審議がほとんど行われないのは国益を大いに損ねています。
何分昔のことであまり記憶が定かではありませんが、子供の頃国会中継を視ていて「予算委員会なのに何で予算の話を全くしないのだろう」と不思議に思ったものでした(昭和41年、佐藤栄作内閣の「黒い霧疑惑」の時期だったかと思います)。
経済は高度成長期であり、それが「恐怖の均衡(MAD)」によるものであったとはいえ、東西の力がバランスした冷戦期の一種安定した国際状況と今とでは内外の状況が全く異なるのに、国会だけが旧態依然であってよいとはとても思われません。