資産運用の仕事をしていて未だにに困惑するのは、投資とはギャンブルのようなものと思い込んでいる人が多いことです。
投資をしていることが何だか悪いことをしているような気がして、人に言えない後ろめたい気持ちでいる人が多いのは、とても残念なことです。
多くの人の投資の目的は資産を守り増やすことですが、その結果が社会貢献につながることをきちんと理解すべきだと思います。
例えば、株式投資された資金は、その企業の設備投資やサービスの改善に使われます。良い商品やサービスが提供され、投じた資金が社会にとって有益に活用されれば、その会社の企業業績は上昇し、株価の上昇から利益を得られます。
株式投資のリターンとは、投資によって社会の改善に貢献したことに対するマーケットからの「感謝の印」と考えることができるのです。
投資家がリスクを取って投資先に資金を投じることの見返りにリターンとなって戻ってくる仕組みがあるからこそ、リスクを取ることが報われます。それが、新しいチャレンジに対するインセンティブとなって、技術進歩や新しい商品の開発を誘発するのです。
リターンがなければリスクを取る投資家がいなくなり、イノベーションは停滞し、世の中は今ほど豊かにならなかったでしょう。