世界数十カ国で2017年から始まった18歳以上を対象に1000-2000人に問うた世論調査で、「戦争が起きたら国の為に戦いますか」という設問に対し「戦います」と答えた日本人は僅か13.2%しかいないということが一昨年話題になった。このパーセンテージは調査の対象になった国で最低率の国であるというのが問題視された。
しかも、「いいえ(戦いません)」と回答した人が48.5%もいるというのも異常である。この回答をした人が考えているのは「敵と和平交渉をする」あるいは「戦争を放棄しているから相手は攻めて来ない」というこの2つの事を考えているのではないかと筆者は憶測する。
敵と和平交渉すると言っても、敵を恐れされるだけの十分なものを日本が持っていなければ敵は和平交渉には応じないのは明白だ。また戦争を放棄しているから攻めて来ないという発想は平和ボケから来る典型であろう。
日本は島国で地続きの国境がない。しかも、戦後80年近く経過したが他民族との紛争はゼロ。国境で武力衝突したこともない。近隣諸国からの攻撃を受ける可能性もこれまでなかった。このような国は先進国の中でも稀ではないであろうか。例えば、隣の韓国は国境の向い側には北朝鮮がある。歴史的にも中国からの侵略もあり国民の67.4%は「戦う」と答えている。
なぜ日本人の間で国を守ろうとする意志が少ないのであろうか? それは戦後の教育に問題ありと筆者は観ている。今の日本では「日本人だ」という意識はあるが「日本国人」という意識が少ない。日本のパスポートの表紙は「日本国」となっている。