日本共産党は最近、党員が購読する機関紙赤旗において、とりわけ共産党の下部組織である「民青同盟」の若い同盟員や党員候補らに対して、盛んに日本で「自由な社会主義」が実現可能であることを宣伝している。
すなわち、「旧ソ連や中国に自由がないのは科学的社会主義の理論に問題があるのではないか?」との疑問に対しては、理論に問題があるのではなく、旧ソ連や中国に自由がないのは革命の出発点において、実質的な民主主義の経験がなかったために、スターリン大量弾圧など、両国では共産党一党独裁政治へと逆行したと答えている(赤旗2023年12月5日)。
そして、「人間の自由」こそが社会主義・共産主義の特質であり、具体的には、生産手段の社会化により、「利潤第一主義」(搾取)からの自由のみならず、労働時間の短縮により「人間の自由で全面的な発展」をもたらすのが社会主義であると主張している(赤旗2023年12月10日)。
さらに、日本では、高度な生産力と、自由・民主主義・人権の諸制度があり、発達した資本主義を土台として、これらを引き継いで先に進むから、自由のない社会には絶対にならないと強調している(赤旗2023年12月10日)。