これらの行動は「マナー」の問題です。その人自身が受けてきた教育や生育環境の投影ですから、人によって価値観が異なります。
だから、「エレベーターでは人に順番を譲れ」とか「周りに人がいる時は大声で話すな」と強制することはできないのです。
「ルール」を守らない人に対しては管理組合などを通じてルールを周知してもらって対応をしてもらうことができます。一方で「マナー」は難しい問題です。人の価値観はそれぞれ異なります。何がマナー違反なのかの基準にはこれが正しいという正解はありません。
自分のマナーを押し付けることは価値観の強要にもつながりかねません。
価値観の異なる人が集まれば集まるほど、このマナーの問題がクローズアップされることになるはずです。
どこまでが「ルール」で、どこまでが「マナー」なのか。その線引きを明確にして、ルール違反に対しては毅然とした対応を行う。そしてマナーの問題については、お互いに違いを認めて寛容になる。そうしないと住人同士のトラブルの元になりかねないと危惧しています。
編集部より:この記事は「内藤忍の公式ブログ」2024年5月3日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿をお読みになりたい方は内藤忍の公式ブログをご覧ください。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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