19世紀から20世紀にかけて数々の発明を生み出した偉大な発明家ニコラ・テスラは、オカルトや超常現象にも造詣が深く、その発明の中には時代を先取りしすぎたものも多々見受けられる。そんなテスラの発明の中に「地震マシン」というものがある。その名の通り、人工的に地震を引き起こすことができるというもので、昨今噂される地震兵器の走りとも言われている。

 19世紀末にテスラが発明、特許を取得した「テスラの発振器(Tesla’s oscillator)」は、元々当時使われていた蒸気タービン式の発電機より効率の良い代替物を目指して作られたものだ。だが、この発振器は今や発電機ではなく、人工的に地震を引き起こすマシンであったと信じられている。

“アインシュタイン超えのIQ”を持つ男が語る「死」の概念、人が死んだら何が起こるのか?
(画像=テスラの発振器。画像は「Wikipedia」より引用、『TOCANA』より 引用)

 発振器は動作させると、非常に激しい振動を引き起こした。テストの際には立ち会った人々に不快感や頭痛、吐き気を引き起こし、強烈な便意に見舞われて何人も慌ててトイレに駆け込んだという。

 この強烈な振動は、当然実験が行われた建物にも影響を与えた。1935年にテスラ自身が明かしたところによると、米ニューヨークのマンハッタンにある研究室で、コートのポケットに入れて持ち運び可能なサイズの発振器を試験したところ、その振動が研究室のあるビルや周辺の建物を巻き込んで共振を起こし、地震のような大きな揺れを引き起こしたという。テスラは慌ててハンマーで装置を叩き壊し、振動は止まって事無きを得たが、警察もやってくる大騒ぎになったそうだ。

 この一件で、テスラは鉄筋コンクリートのビルを振動で破壊できることに気づいたようで、その威力はエンパイアステートビルを破壊できるほどのものだと豪語した。そしてテスラのこの発言以来、発振器は本来の用途ではなく、「地震マシン」として世に知られることとなったのである。

“アインシュタイン超えのIQ”を持つ男が語る「死」の概念、人が死んだら何が起こるのか?
(画像=画像は「Wikipedia」より、『TOCANA』より 引用)

 実際のところ、テスラの語った事件が本当にあったのかは不明で、後に行われた実験ではテスラの発振器に建物を壊すほどの威力はないという結果も出ている。ただ、振動が生物や建物に激しい影響を与えるということを証明したテスラは、地震兵器研究の先駆けであったといえよう。

 時代の先を行き過ぎた天才、ニコラ・テスラ。彼が残した数々の発明の真価を、我々はまだ理解しきれていないのかもしれない。

提供元・TOCANA

【関連記事】
初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
航空機から撮影された「UFO動画」が公開される! “フェニックスの光”に似た奇妙な4つの発光体
有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
ネッシーは巨大ウナギではない! 統計的調査結果から数学者が正体を予測
積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?