生きている限り、いつか、必ずやってくる“死”。頭ではわかっていても、そう簡単には受け入れられるものではありません。
今回は、訪問看護ステーションを立ち上げ、自ら140名以上を看取った看護師が書きおろした一冊を紹介します。
「最期まで自分らしく輝いて生きる: 訪問看護で叶える自分らしい生き方」(宮下善美 著)Kindle版
亡くなる場所を選択できる時代あなたが末期ガンになり、余命数か月の人生と告知されてしまったら、どこで最期を迎えたいですか? 医療機器が整っている病院でしょうか。 それとも住み慣れた我が家でしょうか。
現在では病院はもちろん、施設や自宅など様々選択肢の中から最期の時間を過ごす場所を選ぶことができるようになりました。宮下さんは次のように言います。
「日本では少し前までは、病院死が大半で、今でも病院で亡くなることがスタンダードと考えている人は少なくありません。しかし、よく考えてみてください。 病院での入院生活は、常に点滴が繋がれ、行動範囲も制限されてしまいます。 好きなものも自由に食べられない。ICUに入ってしまえば、ご家族にも会えないまま亡くなってしまう、なんてこともありえます」(宮下さん)
「我が家は、特別です。 今までのご自分の人生そのものが詰まったものに囲まれて過ごす時間は、穏やかなときをもたらすことでしょう。そう、人間、自分が生まれてくる場所は決めることはできませんが、 亡くなる場所は自分で決めることができます」(同)