そもそも、この内訳を具体的に、金額として明示しなければならないはずだが、未だにそれがなされていないのは何故なのか、と訝しがる声が議会で多く上がっている。また、協議が決裂した場合、裁判に訴えてでも税金を取り返す気概があるのか、と代表質問でも質したが、区長から芳しい答弁はなかった。
本庁舎整備は、総予算約400億円にも上る世田谷区の一大事業である。物価高騰などによって、さらに約14億円のコスト増も報告されている。今回の遅延は大成建設の全面的な落ち度によるものだが、賠償金交渉は、区長が区民の血税にどれだけ思いを致しているかを判断する上での、一つの試金石になる。腰砕けの取引に終われば、「いつものパフォーマンス」との誹りを免れない。保坂区長の“本気度”を注視したい。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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