2014年の東京都知事選挙に、第29代航空幕僚長を務めた田母神俊雄氏が立候補した(リベラル派から見れば、田母神氏の支持者は「ネトウヨ」であろう)。
この時の選挙で、田母神氏は落選したのだが、約61万票もの票を集めている(16人中4位の得票数)。もちろん、この61万の人々が全て「ネトウヨ」などという積もりは毛頭ないが、田母神氏の政策等に心を寄せていた人であることは確かであろう(田母神氏が61万票もの支持を集めたことが、当時、ネット右翼の伸長として話題になっていた)。
そうしたことを踏まえると「ネット右翼は選挙に行かない」との論評は、余りにも断定的そして一面的なものではなかろうか。
伊藤氏の「いわゆる保守政党を作りたいのでしょう。(筆者註=百田氏は)印税で儲けて、お金はあるでしょうから」とのコメントにも筆者は違和感を持った。
百田氏は、今年67歳。あと3年で70歳である。同氏のYouTubeを拝見しても、老後は悠々自適にと考えておられたことが分かる。しかし、そういった時に、日本の未来を憂えて、私財も投げうつ覚悟で、新党を創設されたのである。これは、誰でもができることではあるまい。「印税で儲けて」とか「お金があるから」という伊藤氏の言葉は、百田氏の「大志」を矮小化させるものであろう。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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