ありのままの自分、の末路
世間的に見た好ましいあり方を無視して、ありのままの自分でいることには大きな問題点がある。それは人間が本来持っている本能に従うということだ。
人間はポジティブよりネガティブに3倍強く反応する。スキルやビジネスに挑戦する時は、やるべきことではなくやりたいことに終止する。リスクは一切取らず、心地いいコンフォートゾーンから出ずに成長より停滞を選ぶ。徹頭徹尾、本能に従って生きることは一切の成長や発展性がなく、自分の頭で考えず大衆に流される道を選び続けるということになる。
仮に自分が身を置く環境が非常に好ましいものであり、自分が何ら努力をしなくても周囲の好ましい環境に引っ張られて自然に上昇するようならそれでも良いだろう。だが世界の変化は非常に早く、今や世界のどこ国に身をおいても厳しい生存競争に晒されている現状がある。
「社会に迎合したくない、自分らしくありたい」という件の提案はまるで弱者の戦略に聞こえるが、その実、経済的にも人格的にも独立している強者に許された戦略なのである。知名度も影響力もあるビジネスマンが「自分は仕事よりプライベート優先します」「取引先は自分が選ぶ側の立場だ」といっても尚、多くの仕事が寄せられるだろう。ありのままの自分を受け入れてくれるのは、誰もが強者と認識している相手だけなのだ。
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人間の持つ可能性と強みとは、いかに主観を捨てて客観性を獲得し、社会の環境変化に正確に認識して対応することで常に自身の優位性を確保するかだと思っている。自ら客観性を捨ててしまう行為は気心のしれた親友や家族間の人間関係ではワークしても、ことビジネス界で持ち込むと自らを不利にしてしまうだろう。少なくとも強者になるまではそのような姿勢を出さない方が懸命だろう。
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