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令和6年4月2日経済財政諮問会議で発言する岸田首相首相官邸HPより
今年の春闘は、上場企業を皮切りにバブル期を超える勢いで賃上げが進んでいる。
現在は、中小企業がどの程度追従出来るか? が目下の関心事だ。一方で、実質賃金が上がらないとの報道が目立つ。もっとも、この数字は2月までの速報値で、インフレ率も含め、春闘の数字は反映されていない。
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実質賃金、プラスは夏以降か リーマン時に並ぶ23カ月連続減―2月調査
NHKによれば、中小企業の回答状況は概ね、高い数字を示しているが、やはり大企業には及ばない。
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春闘2024 高水準の賃上げどう波及?実質賃金は23か月連続でマイナス続く
この状況下で労働者不足が深刻な中小零細企業は、厳しい選択を迫られている。しかし、今、踏ん張らなければ、企業の存続にも影響を与えかねないのは誰しもが分かっていることなので、必然、インフレに向かわざるを得ない。2月時点の勤労統計を見ても、物価上昇に賃上げが追いついていない状況が鮮明だ。
2月実質賃金1.3%減、名目賃金増も物価上昇に追いつかず=毎月勤労統計