NiseriN/iStock

ウクライナ戦争開始から2年が経過した。戦況については、ロシアの黒海艦隊は実戦経験の少なさからか旗艦モスクワが撃沈されたのを始め弱さを露呈している一方、陸戦では東南部4州の大半を押さえたロシアの優勢は動かない状況となっている。

今後継戦するか停戦するかによって、当事両国および世界に何を残してどう影響するかを考えてみたい。以下は専門家を含め恐らくは賛同は少ないと思われるが、筆者なりに詰将棋風に考えるとこうなるという事でご容赦願いたい。

継戦の場合

ウクライナは更に疲弊するだろう。西側の更なる支援があっても兵員不足と練度の不足で戦況を逆転するのは難しい。スナクとマクロンは直接参戦もチラつかせつつプーチンを牽制するが、その場合プーチンは予告通り核を使うだろうから現実的なオプションとしては考え難い。

ロシア優勢のまま、だらだらと戦争は続き、米国のヌーランド国務次官が明言している通り、援助は主に米国の軍事産業に還流するため、米現政権にとって積極的な停戦のインセンティブにはならないだろう。