施設長はメディアの取材に「うつぶせ寝をさせていた」と答えているが、言うまでもなく、うつぶせ寝は赤ちゃんを育て始めたときに、「やってはいけないこと」の筆頭に教えられるもので、私も必ずゲップをさせることと共に、常に気をつけていた。
それが保育施設で行われていたのに、区が指摘できなかったとすれば、検査の仕方に問題があったと言わざるを得ない。うつぶせ寝については、預けている複数の保護者が証言しており、施設で常態化していた可能性が高い。
死亡事故について、保坂区長は以下のようなコメントを出している。
当該乳児のご冥福をお祈りするとともに、心からお悔やみを申し上げます。現在、捜査中と聞いていますが、区としては今回の原因を究明し、検証委員会を立ち上げて再発防止を促します。また、区内で0歳児を預ける認可外保育施設を対象に実施している緊急抜打ち検査を2月中旬までに完了させます。
— 保坂展人 (@hosakanobuto) February 7, 2024
世田谷区では20年前、区立保育園で死亡事故が発生している。その時以来、世田谷区は神経質なまでに「保育の質」にこだわり、子どもたちの安全、安心に気を配ってきたはずだ。
昨日の委員会での担当部長の悲痛な表情は、何よりもその心中を物語っている。保坂区長自身も「いのちの政治」を掲げてきた。
そうであれば、保坂区長には施設の検査方法はもとより、保育行政全般の見直し・総点検をお願いしたい。世田谷区の「保育の質」が、ただの空念仏になるかどうかは、今回の徹底的な調査・検証とそれを踏まえた実行にかかっている。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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