幅広い分野を体験しながら、興味を持った分野を深堀していく
――様々な体験をできるプログラムはありますか?
EPSOM:Co-Curriculum Activity(CCA)というプログラムが用意されています。スポーツ、料理、アート、カリグラフィ(書道)、将棋など、様々な分野の技術を体験することができます。
――特に興味を持つ分野があったときには?
EPSOM:生徒が興味を持った場合、その分野を深く学べるようにサポートしていきます。とくに、アート(絵画・立体作品)、スポーツなどは、手厚くサポートしています。
――さきほど、「どの大学に行きたいか」ではなく「何を学びたいか」という視点で指導していくと伺いましたが、将来学ぶ分野については、何年生くらいから絞っていくのですか?
EPSOM:Year9(おおむね13歳)までは全員が広くまなびますが、Year10(おおむね14歳)からは、科目を絞っていきます。そして、大学で何を学んで、どういう職業をめざすのか、考えていくことになります。
学校のレベルを超えたスポーツの設備と指導体制――スポーツにも力を入れていると伺いました。
EPSOM:とくにテニスに力を入れています。4大大会で10回優勝したセリーナ・ウィリアムズ選手を指導していたムラトグルー氏の設立した、ムラトグルーテニスアカデミー(Mouratoglou Tennis Academy)がキャンパス内にあり、プロレベルを目指せる指導もしています。
――勉強とどのように両立するのでしょうか?
EPSOM:中には、上のレベルの大会に出るために外国の大会に出場する生徒もいます。そうした生徒のため、必修科目をオンラインで受講できるよう、学校も対応しています。
全英オープン(ウィンブルドン)に対応した芝生コートは無いのですが、4大大会の全米オープン、全豪オープン、全仏オープンに合わせたコートサーフェスのテニスコートが校内にあります。
――ここまでのテニスコートを整えた学校は始めて見ました。
EPSOM:ゴルフも3人のプロコーチがいて、校内にコースを整えました。また、サッカーは、今年から、ラリーガ(スペインリーグ)のコーチを招き、ラ・リーガ・アカデミー・マレーシア(LaLiga Academy Malaysia)を開設しました。ただ、テニスやゴルフのような個人スポーツと違い、サッカーチームとして強くなるには少し時間がかかるかも知れません。どのスポーツでも、プロのレベルまで目指したい生徒から、楽しむレベルの生徒まで、幅広い層の希望に応えるようにしています。
寄宿舎で生徒の生活面も指導――この学校はクアラルンプール市内から離れているので、寄宿舎に住む生徒も多いのですか?
EPSOM:Year9(おおむね13歳)からボーディング(寄宿舎に住むこと)ができることにしています。ただ、面接などしたうえで認められれば、9歳からボーディング可能です。日本人の生徒さんでも、9歳からボーディングしている子はいます。
――市内から1時間程度ですから、親元に帰りやすそうですね。
EPSOM:平日はボーディングして、週末はクアラルンプールなど親元に帰る子もいます。約2割がこのパターンでしょう。でも、最初は親元に帰りたがっていた子が、だんだんボーディングが楽しくなって、親元に帰らなくなることも多いです。
EPSOMを訪問してクアラルンプール市内から車で1時間ほどかかるため、子供と一緒に生活しながらインターナショナルスクールに通わせたいという方には不向きかも知れません。
しかし、中高生など、子供を寄宿舎に住ませ、最高の環境のなかで、自立心を養わせたいという方には是非検討して欲しい学校だと感じました。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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