FXのスワップポイントは、FX取引におけるインカムゲインとも呼べるもの。口座を開設するFX会社を選ぶ際に重視するポイントで、判断材料の一つとして参考にする人も多いだろう。ここではワップポイントに着目して15口座をピックアップし、比較していこう。

目次
1,スワップポイントとは?
2,スワップポイントで利益を得るための3つのポイント
3,15社のスワップポイント比較表
4,スワップポイントが高くておすすめのFX会社
5,スワップポイントでFX会社を選ぶ際の注意点
6,FXのスワップポイントを見て自分に合ったFX会社を見つけよう

1,スワップポイントとは?

まずは、「スワップポイントとは何か?」をおさらいしておこう。

スワップポイントとは何のこと?

スワップポイントとは通貨ペアのポジションを保有する間、通貨同士の金利差によって毎日得られる利益のことだ。

各国の政策金利はそれぞれ異なる。FX取引においては、その金利差を利用して通貨を売買し利益を得る方法がある。低金利の通貨を売り、高金利の通貨を買うことで利益を得られる。

高金利通貨を買ってから売るまでの間、通貨ペアの間には金利差が生じる。例えば、低金利通貨の金利が0.1%で高金利通貨が4.0%だとすると、金利差は3.9%。ポジションを決済するまで、この金利差の相当する金額を「スワップポイント」として受け取れるのだ。

為替差益とは何が違うのか?

為替差益とは、買った通貨の価値が上がる(または売った通貨の価値が下がる)ことによって得られる利益のことで、タイミングを見極めが必要になる。「FXは為替差益を得るもの」と思っている人が多いが、中長期で資金を運用するトレーダーの中にはスワップポイントで利益を得ている人も多い。

為替差益は「安いときに買って高くなったら売る」ことによって得られ、買ったときのレートと売ったときのレートの差額が利益になる。長く持ち続けると利益が大きくなる可能性もあるが、相場が反転すると損失が出る可能性もある。

一方、スワップポイントは「低金利通貨を売って高金利通貨を買う」ことで、その金利差が利益になる。スワップポイントは、ポジションを保有している間は毎日得られる利益だ。

基本的に外貨を買うことを「買いポジション」といい、売ることを「売りポジション」という。高金利通貨の買いポジションを保有していると、その金利差に相当する金額がスワップポイントとして毎日得られるのだ。高金利通貨の売りポジションの場合は逆にスワップポイントを支払うことになるが、為替差益が支払ったスワップポイントを超えていればトータルではプラスになる。

なぜスワップポイントが高い会社を選ぶのがよいのか?・・・スワップポイントに着目する意味

金利は各国の政策によって決められるが、FXのスワップポイントは必ずしもそれに沿っているわけではない。スワップポイントは常に一定ではなく、為替の変動によって毎日変化するため、FX会社が自社の利益を確保できるように、それぞれ決めているのだ。

そのため、同じ通貨ペアであってもFX会社によってスワップポイントは異なる。スワップポイントが高ければ得られる利益が大きくなるため、高いスワップポイントを提示しているFX会社を選ぶことが重要だ。

2,スワップポイントで利益を得るための3つのポイント

スワップポイントで利益を得るにあたって重要なポイントは、以下の3つだ。

ポイント1,レバレッジはできる限り低くする

スワップポイントで利益を得るためには、金利差のある通貨ペアをできる限り長く保有する必要がある。その際、効率よくスワップポイントを得るために、レバレッジの倍率を上げたくなるかもしれない。

しかしレバレッジの倍率が高くなると、強制ロスカットが発動される可能性が高くなる。高いスワップポイントを狙える通貨は、変動率も高い。レバレッジが高すぎると小さな価格変動でも強制ロスカットとなる恐れがあるため、レバレッジはなるべく低く設定しておこう。

ポイント2,価格変動に注意する

スワップポイントで利益を得ていても、為替相場の急激な変動によって一気に損失を被ることがあるので十分注意したい。

高金利通貨の国の多くは新興国であり、社会情勢が不安定になるとレートが大きく変動することがある。レートが大きく変動すると強制ロスカットが発動されたり、口座残高が一気に減ってしまったりするだろう。相場の急変に備えて、証拠金は多めに入れておこう。

ポイント3,組み合わせて利益を確保する

FX取引の基本は為替差益だ。スワップポイントによる利益だけだと、レートの変動によるマイナスに耐えられないことが多いため、為替差益で利益を生むことも考えるべきだ。

複数の高金利通貨ペアを同時に運用したり、メジャー通貨ペアも併せて運用したりするのもよいだろう。1つのポジションで損失が出たとしても、別のポジションでカバーできるようにしておけば、利益を確保しやすくなる。

3,15社のスワップポイント比較表 

スワップポイントが高いFX会社を15社ピックアップした。各通貨ペアのスワップポイントは、以下のとおりだ。

表記:売り/買い

会社名 米ドル/円 トルコ
リラ/円
南アフリカ
ランド/円
メキシコ
ペソ/円
LIGHT FX -6/4 -30/30 -20/20 -7.1/7.1
YJFX! -20/5 -40/25 -44/14 -19/4
みんなのFX -6/4 -30/30 -14.2/14.2 -5.1/5.1
ヒロセ通商
LION FX
-83/2 -56/26 -16/6 -11/6
JFX -83/2 -59/29 -16/6 -13/8
マネックスFX -41/0.1 -40/30 -0.2/14 -8/5
FXプライム
byGMO
-18/3 -37/27 -7/7 -5/5
トライオート FX -33/3 -45/20 -24/4 -
アイネット証券 -126/21 -315/75 -6/30 -54/24
セントラル短資FX -85/5 -41/1 -21/1 -22/7
IG証券 -24/6 -58/38 -11/6 -8/5
GMOクリック証券 -8/5 -32/29 -200/140 -70/40
岡三オンライン証券 -82/2 - -16/6 -
外為どっとコム -30/5 -59/29 -34/14 -11/06
SBI FX トレード -11/7 -31/26 -9/7 -6/4

※データは2020年12月11日時点のもの
※1万通貨単位

4,スワップポイントが高くておすすめのFX会社

スワップポイントが高く、スワップポイントの運用で利益を得やすい会社を5社紹介しよう。

LIGHT FX

初心者にも経験者にも人気があるのが、トレイダーズ証券が運営するLIGHT FXだ。2019年に「みんかぶFX」の年間ランキングのスワップ部門で1位を獲得した実績があり、トルコリラ、メキシコペソ、南アフリカランドといった高金利通貨の取り扱いがある。

2020年12月時点で買いスワップポイントが最も高いのが、トルコリラ/円の30円だ。米ドル/円も4円とメジャー通貨のスワップポイントも高い。南アフリカランド/円は20円、メキシコペソ/円は7.1円だ。

業界最狭水準のスプレッドを謳っており、コストを抑えられるという点でもおすすめできるFX会社だ。スキャルピングは禁止されているが、99.9%という高い約定力は上級者にも好まれるポイントだろう。

YJFX!

LIGHT FXと同じく、メジャー通貨でも高いスワップポイントを得られる。2020年12月時点のトルコリラ/円の買いスワップポイントは25円、米ドル/円は5円だ。高金利通貨として人気のメキシコペソも取り扱っている。

ヤフーグループという安心感に加え、FX取引で得た利益をPayPay残高に移行できるため、それを同グループの各種サービスに利用できるのはうれしいポイント。スプレッドも狭く、各種手数料も無料。少額からスタートできるため、初心者におすすめできるFX会社といえるだろう。

みんなのFX

みんなのFXは、「みんかぶFX」ランキングのスプレッド部門で1位を獲得した実績がある。LIGHT FXと同じくトレイダーズ証券が運営しており、高いスワップポイントにも定評がある。

注目すべきは、スワップの途中受け取りができる点だろう。一般的にスワップポイントはポジションを決済すると付与されるが、みんなのFXではポジションを決済しなくてもスワップポイントを受け取れるのだ。スワップポイントを再投資に回すこともできるので、複利効果を得られる。

スマホ認証のみで取引を開始できるというメリットもあり、申し込みから最短1時間で取引をスタートできる。初心者も申し込みやすく、使いやすいツールがそろっているFX会社だ。

ヒロセ通商 LION FX

取扱通貨ペア数が50種類を超えるため、マイナー通貨を活用したスワップポイントも期待できる。人気のトルコリラや南アフリカランド、メキシコペソはもちろん、スイスフランやハンガリーフォリントなども取り扱っている。ただしスイスはマイナス金利なので、初心者には難しいかもしれない。高金利通貨でスワップポイントを狙うトレーダーに、最適なFX会社といえるだろう。

スプレッドも随時縮小し経験者が扱いやすいFX会社となったが、初心者にもおすすめである。顧客に対するサポート体制が充実しており、2020年はオリコン顧客満足度で総合1位を獲得した。24時間対応の手厚い電話サポートに加え、クイック入金ができる銀行も380行とかなり多い。「信託保全」を行っているためリスクが低く、初めてFXに取り組む人でも安心してスタートできるだろう。

JFX

JFX株式会社が運営するJFXは、どちらかといえば上級者向けであるため、あまり馴染みがないかもしれない。こちらもスワップポイントは高水準で、ポジションを決済しなくてもスワップポイントを受け取れる。

JFXでは、スキャルピングを公認している。これは、スキャルピングのデメリットである「注文が集中してサーバーが落ちてしまう」ことがないほどサーバーが強固であることを証明している。

5,スワップポイントでFX会社を選ぶ際の注意点

スワップポイントでFX会社を選ぶ際の注意点は、大きく分けて3つある。

大前提として、取り扱っている通貨ペアの種類を確認しておこう。通貨ペアの種類が多ければ、複数の高金利通貨でスワップポイントを狙える上に、リスクヘッジにもなるからだ。

注意点1,スワップポイントは高く安定しているか

FX会社をスワップポイント選ぶのはよいが、スワップポイントは日々変化していることに注意したい。高いスワップポイントを得られる高金利通貨は、基本的に新興国の通貨なので、社会情勢の変化などによってレートが大きく動くこともある。

前述のとおりスワップポイントはFX会社によって異なるが、各通貨ペアのスワップポイントにバラつきがあるところと、全体的に高いスワップポイントを提示しているところがある。多くのFX会社では、スワップカレンダーなどでスワップポイントの推移を公開しているため、その傾向から高いスワップポイントを維持しているかどうかを見極めるとよいだろう。

注意点2,複数の通貨ペアでポジションを建ててリスクヘッジする

スワップポイントで安定的に利益を得るためには、リスクを分散するために複数の通貨ペアのポジションを建てたいが、それらのスワップポイントが高いかどうかもチェックしたい。

スワップポイントは日々変動するため、場合によってはマイナスに転じてしまう可能性もある。複数の通貨ペアのポジションを持っていれば、1つの通貨ペアの調子が悪くなっても別のポジションでカバーできるだろう。

注意点3,スプレッドの大きさ

スワップポイントで利益を得るといっても、1万通貨で1日あたり1~150円程度と金額は小さい。そのため少しでもコストを削減して、スワップポイントによる利益をできるだけ残すことが重要だ。

取引では、スプレッドも発生する。買いスワップが高くても、スプレッドが狭いとは限らない。メジャー通貨ペアはスプレッドを狭くしていても、マイナー通貨ペアはスプレッドが広いということもある。FX会社を選ぶ際は、取引したい通貨ペアのスプレッドがどの程度なのか確認してほしい。

注意点4,決済前にスワップポイントを引き出せるか

スワップポイントは基本的にポジションを決済してから付与されるが、ポジションを決済しなくてもスワップポイントを引き出せるFX会社もある。そのようなFX会社を選んでポジションが大きくなれば、スワップポイントだけで生活することも夢ではなくなる。

ただしスワップポイントは課税対象であり、法人は付与された瞬間に、個人は受け取った瞬間に20%程度の税金がかかる。

一方で、スワップポイントが自動的に再投資に回されるFX会社もある。個人ならスワップポイントに課税されない(受け取っていないため)だけでなく、複利効果によって効率的に資金が増えるので一石二鳥だ。

6,FXのスワップポイントを見て自分に合ったFX会社を見つけよう

スワップポイントでFX会社を選ぶとしても、FX会社にはそれぞれ強みや特色がある。複数の通貨ペアでスワップポイントを狙う、あるいは為替差益も併せて狙うなど、自分の運用スタイルを決めてからFX会社を選ぶとよいだろう。

 

近藤真理
監修者・近藤真理
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。
証券会社の引受業務やビジネス系翻訳携わったのち、個人投資家として活動。現在は総合証券、ネット証券の両方を使いこなし、経済、金融、HR領域で多数の媒体で執筆中。2019年にフィナンシャルプランナーの資格取得。

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