災害から着の身着のまま逃げた人は、どうしたら「私は私である」と証明できるだろうか。地元の避難所なら知り合いがいるかもしれないが、旅先で自らを証明するのはむずかしい。しかし、マイナンバーを覚えていれば、それを鍵に行政が自らの情報を集めて適切に対応してくれるかもしれない。

地震や豪雨が頻発するわが国で、緊急時に自己を証明する手段としてマイナンバーが利用できないか。こんな利用方法も国民の理解を得るのに役立つだろう。

利用シーンを提示して、マイナンバーの利用を進めていく。年金問題の解決がそうだったように、国民皆保険の維持でも災害対策でも、きちんと説明すれば国民の理解は得られるだろう。

緊急時に自己を証明する手段にするのであれば、覚えられないランダムな12桁ではなく、「19641010の5374」のようにマイナンバーは生年月日プラス4桁にすべきだ。「マイナンバーは秘密」からは大きな方向転換だが、国民は支持する可能性がある。

そのうえで、国民が行政に手続きする際にはマイナンバーを必須とする。こうして利用機会が増えていけば、マイナンバーの呪いは解けていく可能性がある。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

【関連記事】
「お金くばりおじさん」を批判する「何もしないおじさん」
大人の発達障害検査をしに行った時の話
反原発国はオーストリアに続け?
SNSが「凶器」となった歴史:『炎上するバカさせるバカ』
強迫的に縁起をかついではいませんか?