パリ国立オペラ座バレエ、ようやく個人的23/24シーズンスタート。

シーズン最初のプログラムは、女性振付家3人のミックスプロ。

パレ・ガルニエ by マルク・シャガール。外観絶賛工事中なので、天井画で建物を見ましょう。

マリオン・モタン、”The Last Call”。オペラ座初登場&新作。

バレエやダンスではなく、ヴィジュアルミュージックパフォーマンス、と捉えるなら、それなりに楽しい。ラップエレクトロロックな音楽、光加減が不思議なラテックス素材衣装、面白い。グラフィカルなライティングは好き。

スペクタクルね、ほんと。オペラ座バレエでなくてもよいのでは?というここ数年来のクリエーションに対する疑問はまたしても出そうだけれど、アデル、イダ、キャロリーヌという前列女子3名のキレキレな動き見てると、このカンパニーでよかったのかも、とも思う。

こちらもパリ初登場&新作。シー・シン(って読む?Xie Xin)、”Horizon”。

モタンの作品は、ヴィジュアル的に少なくとも飽きなかった。でもこれは・・。このライティング、背景、そして振付で30分はきつい。横の女子、大きなあくび。わかるわ。何を見せたいのか、伝わってこない。それにしても、コンテ作品の舞台は暗くなければいけない、っていつからなっちゃったんだろうね。

アントナンが一人気を吐く。この人の、しなやかで独特な体の動き、好き。

最後は、クリスタル・パイト、”The Seasons Canon”。16年にオペラ座バレエに振付けたたこの名作は、ブノワ賞も獲得した。

舞台に立つ50人以上のダンサーたちによる、リヒターの音楽に乗せた、時にアナグロな時にデジタルな細胞的な動きは、幻想的というかシュールリアリズム的な美。静と動、結合と分解、急と緩、集と個・・。