マーケの視点で問題を考える
最近、ビジネス書が売れなくなったと聞きます。売れなくなった理由をマーケティングの視点で考えてみます。まず、本の読み方が変化しました。ビジネスにとって重要なのは、情報の鮮度ですが、あらゆる情報が手に入りやすくなりました。
この問題をクリアしない限り、ビジネス書の役割は終わったと考えることもできます。雑な作りの本が多く、読み慣れてくると中身の薄さにびっくりすることもあります。自己啓発書がそのたぐいです。簡単に幸運を引き寄せるほど人生は甘くはありません。
先日、自己啓発書を得意とする「出版プロデューサー」のM氏に会いました。本人は、一流を標榜していますがリスキーだと感じました。「出版プロデューサー」の仕事は、著者と出版社のマッチングです。M氏は編集者あがりですが、決してネットワークが豊富とはいえません。
ところが、出版希望者は大勢いますから、情弱な人に甘い言葉をかけて搾取する人が増えてきます。選択する側が賢くならなければいけません。私がいずれセミナーで話したい内容は、「出版業界をおおっぴらにした話」かもしれません。
さて、本日、紹介した一冊はマーケティングの基礎から中級までを学ぶことができる良著です。マーケティングの視点で考えれば、世の中の矛盾がいろいろと見えてきます。
尾藤 克之(コラムニスト・著述家)
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2年振りに22冊目の本を出版しました。
「読書を自分の武器にする技術」(WAVE出版)
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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