軒下には「講」と呼ばれる結社の名を記したマネギ板があります。参拝者は「講」ごとに決まった宿を利用してきました。
こんな山中に何軒もの旅館が軒を連ねていることから、かつて身延道を使っていかに多くの参詣者が身延山久遠寺と七面山にお参りに訪れていたかということがわかります。最盛期には9軒の宿屋がありましたが、七面山までの車道が整備されるとここに投宿する参詣客は激減し、宿屋は衰退していきました。現在は江戸時代から続く江戸屋1軒が営業を続けるのみとなっています。
人口数十人程度の寒村ですが観光客向けに蕎麦屋「武蔵屋」が営業しています。平日は予約が必要なようですが土日は通常営業しています。
天ざる900円。えびなど海鮮はなく野菜の天ぷらですが、これがいかにも山中の蕎麦屋らしくていい。お昼時はツーリングでここを訪ねて来た人でにぎわいを見せていました。