ハードな労働環境
TSMCといえば24時間・3交代制で製造や研究開発を行うなどハードな労働環境だといわれている。
「社員はみな残業や徹夜を厭わないですが、それが常態化しているというわけではないですし、労働に見合った高い給与はきちんと支払われるようです。また、台湾企業特有の情に厚いという社風もあり、TSMCの社員に聞いた限りでは、社内の人間関係が特段に悪かったりということはないようです。アメリカ企業や韓国企業でみられる熾烈な社内競争の末に使い捨てにされるといったことは、ないようです」
気になるのが、TSMCの積極的な大量採用の動きが、日本の半導体関連企業に「採用しにくくなる」といった影響を与える可能性があるのかどうかだ。
「東京エレクトロンやディスコなど業績の良い国内半導体装置メーカーが、TSMCと比べて大きく劣っているのかといえば、決してそんなことはありません。給与水準もかなり高いですし、技術力も世界シェアも高く、優秀な人材を数多く抱えています。ですので、今後も引き続き優秀な人材が集まり続けると考えられます」
TSMCは熊本工場を設置するにあたり、大卒初任給について周辺地域の相場より約4割高くして募集し、パート社員等も高い賃金を設定していたため、周辺地域の時給が上昇するという現象が起きていた。また、熊本大学での半導体人材育成学科の新設や、九州内高専での半導体教育の拡充も進んでいる。
(文=Business Journal編集部、協力=津田建二/国際技術ジャーナリスト)
提供元・Business Journal
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