モール側のメリット
ウォーキングをする際にはキャップをかぶったりスポーツウェアを着る人も少なくないが、モール内で“浮いて”しまわないのか。
「そもそも室内なのでキャップやスポーツウェアを着用する必要性は低いですし、若い学生から高齢者まで客層は広いため、目立つことはないでしょう。イオンモール幕張新都心のようにスポーツ用品店やアウトドア用品店が集まったアクティブモールを擁するモールもあり、スポーティーな格好をしていても浮くということはありません。通路も広くてゆったりしているため、他の客の迷惑になるということはないですが、ウォーキングがないモールの場合は混雑する土日などは厳しいかもしれません」
モール側のメリットとしては、どのようなことが考えられるか。
「消費者が複数の商業施設のうちどこに行こうか迷った場合、『イオンモールだとウォーキングも買い物もできる』ということでイオンモールが選ばれやすくなったり、『ウォーキングをしたついでに買い物して帰ろう』といったかたちで購買機会の増加につながることは期待できるでしょう。また、休憩タイムにカフェや自動販売機を利用するというかたちも想定されます」
小売チェーン関係者はいう。
「イオンモールが今、重視しているのが『地域との共生』と『人が集まって交流する場の創出』です。商業施設である以上、より多くモノを売って売上をあげることは大前提ですが、モールの持続的な成長のためには地域に受け入れられ、自然と近隣住民が集まってくる空間になることが必要不可欠だと考えているようです。そのため、積極的にイベントを開催したり、グランピングやウォーキング、スポーツをできる環境を整えているのです」
(文=Business Journal編集部、協力=渡辺雅史/ライター)
提供元・Business Journal
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