あるインド人男性は、どこへ行くにもついてくる野生の鶴という珍しい親友のおかげで、故郷のウッタル・プラデーシュ州でちょっとした有名人になっている。
ウッタル・プラデーシュ州マンドカ村の収穫機オペレーターである30歳のモハメド・アリフは、昨年2月、畑で作業をしていたとき、怪我をして助けを必要としているタンチョウを見かけた。片足から血を流し、苦しそうにしていたので、モハメドさんは家に連れて帰り、怪我の手当をした。しばらくして、タンチョウは回復したものの、その後モハメドさんの傍を離れようとしないという。モハメドさんはこのタンチョウをバッチャと名付けた。
回復するまでの間、モハメドさんが仕事に出かけているとき、バッチャは庭の鳥たちと一緒に過ごしていたが、アリフさんが帰宅するとすぐに寄ってきて、抱っこをせがんだそうだ。
「それ以来、私の人生は一変しました。今では、どこに行くにもバッチャが家族のように一緒に来てくれます。私が収穫機で仕事をしているときは、畑を散歩して、一緒に昼食をとります」(モハメドさん)
冬になると、他のタンチョウがバッチャを訪ねてきて一緒に遊ぶ。しかし、他のタンチョウが飛び去っても、バッチャはモハメドさんから離れないそうだ。
モハメドさんがバイクで家を出るとき、バッチャも一緒に飛ぶことがあり、時速30~40kmのスピードでついてくるとのこと。
「仕事柄、いろいろな場所に行くため、毎日40~50kmの距離を通勤しているのですが、バッチャと一緒にいると楽しんです」とモハメドさんは言う。
興味深いことに、バッチャはモハメドさんの妻や子どもちと1年以上前から暮らしているが、モハメドさん以外には近づかないという。たとえば、モハメドさん以外がエサをあげようとしても、バッチャは怒って襲い掛かってくるというのだ。
野生動物の専門家にとっても、バッチャとモハメドさんの関係は非常に珍しいものだという。タンチョウは最も社会性の低いツルの一種であり、巣作りの際には非常に保護的で、近づきすぎた侵入者に対して非常に攻撃的になることもあるとか。
バッチャとモハメドさんの関係は、昔話「鶴の恩返し」を思い起こさせる。老翁に助けられた鶴が人間の娘に姿を変えて現れ、自らの羽で機織りをして恩を返すという物語だ。しかし、「鶴の恩返し」では、その娘が実は鶴だということを老翁とその妻に知られたため、最終的に鶴は野生に戻ってしまう。この物語とは違い、バッチャとモハメドさんはいつまでも仲良く一緒にいてもらいたいものだ。
参考:「Oddity Central」ほか
文=S・マスカラス(TOCANA編集部)
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提供元・TOCANA
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