メリットは補助金だけではありません。天下りには、会社が何かやらかした時に管轄する省庁からの処分を軽く済ませられる“厄除け”の効果もあるとされています。
余談ですけど、twitterのリベラル界隈で活躍中の前川さんも天下り斡旋で辞めさせられた人ですね。
文科省の天下り 大学を役人天国にするな
前川次官もあっせん関与 文科省天下り別案件
なんか偉そうなこと言ってても「補助金とバーターで天下り斡旋やって、虚偽説明繰り返してた小悪党」という眼鏡で見ると、なかなかコミカルに見えてくるのでおすすめです。
要は、Fラン大を含む私大という組織は、官僚機構の終身雇用制度を維持機能させるための一種の経済植民地なわけです。
最近、一部の政治家の中から「大学教育の無償化」を求める声が上がるようになりました。
いくら補助金でFラン大を延命したところで学生が来ないと意味ないですからね。学生を増やすにはどうするか。無償化が最強の特効薬だというのは明らかでしょう。
筆者は上記のようなことを言い出している政治家のバックには間違いなく文科省が手を伸ばしている気がしています。
終身雇用制度の生んだあだ花、それがFラン大では、そんなFラン大に入学する人たちはどういう人達なんでしょうか。
「単純にバカなだけだ」という人もいますが、先述のようにバカなんてありふれた存在なのでFラン大に集う理由にはなっていません(Fラン大に集まるバカと集まらないバカは何が違うの?と聞かれると答えられない)。
冒頭のつぶやきに対するレスで非常に多かった意見として、
「成功体験が少なく、意欲が低いから」
というものがありました。これは一理あると筆者も思いますけど、後述するように“原因”ではなく“結果”だと考えます。
むしろ筆者がFラン大から強く感じるのは「一種の懐かしさすら感じられる古さ」なんですよ。あ、昔はこんな人達いっぱいいたよな、みたいな。
90年代バブルの頃、第一経済大学というFラン大の走りみたいな大学が「定員の10倍以上の人間を入学させ、体育館に机並べて授業を受けさせる」という荒稼ぎをやって問題となったことがありました。
今振り返ると、完全にやってる側も入学する側も狂ってるとしか思えないんですが、当時はそれは割と普通だったんですね。
だって訴えるでもなく、学生はちゃんと学費納めて淡々と通っていたわけで。
筆者には、21世紀現在、Fラン大と呼ばれる大学でボーっと座っている人たちと、90年代に体育館に並べられた机で黙って授業受けてた人たちって、時代こそ違え同じ種類の人間に見えるんです。
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