3月16日、日本の鉄道は一年に一度の大ダイヤ改正が行われます。
今回の目玉は何といっても北陸新幹線の敦賀延伸開業。ほかにも北大阪急行の箕面萱野延伸開業などがあります。
そんな中で、地味ですが古い駅が営業を終え、新たな場所で再出発する駅があります。
それが名鉄三河線の三河知立駅。大正4年に開業したこの駅は3月15日で109年続いたこの場所での営業を終え、900メートル東に場所を移して再出発することになります。わたしはこの駅がある知立市の隣の安城市出身でとても愛着がある駅でした。
このローカル感溢れる古びた屋根のあるホームはもうすぐその役割を終えます。
三河知立駅は名鉄名古屋本線の知立駅から東に700メートルほどの場所にあります。知立駅にほど近くともすれば歩けてしまうのですが、こんな近くに駅があるのは理由があり、そもそもこの三河知立駅こそがかつての知立駅(初代)だったからです。
三河知立駅の歴史は1910年、三河鉄道が碧南の大浜港から知立駅(初代)までの鉄道を敷設、開業したことに始まります。
その後愛知電気鉄道がこの駅の近くに新知立駅を開業させ、1941年に名古屋鉄道が三河鉄道を合併することによって両駅は一つの知立駅(2代)となります。
ただその時代も長くは続かず、建物の老朽化や運転の効率化などを目的に1959年に知立駅を今の一に移転(3代)、それまでの知立駅は三河線部分は三河知立駅、名古屋本線部分は東知立駅と別の駅として存続させました。