洗顔、歯磨きなどを済ませ、いつでも寝られる状態にしておく。
寝る直前「今日あった楽しかった出来事」を3つ思い出し1行ずつノートに書く。
書いたら「楽しかった出来事」をイメージしながら布団に入り、楽しいまま眠りにつく。
長文を書くと睡眠に影響するようなので、ほどほどに書くのがコツです。ポジティブな出来事や、楽しかった出来事を中心に書くと、日常の中から「楽しい」を発見する能力が高まり、心が軽くなります。毎日書き続けると、レジリエンス(状況にうまく適応できる能力)が高まり、自分を客観視できるようになります。
「悩み」による視野狭窄悩みを抱えたまま、生活を続けるとどうなるのでしょうか。本書には、家族で小さな会社を経営している50代男性のCさんが登場します。仕事の失敗で「1000万円」の借金を背負って精神を病み、樺沢さんの元を訪れました。
「今月中に1000万円を用意しないと、会社が倒産する。家族も養えない。もう生きていてもしょうがない。自殺して生命保険で返済するしかない」
樺沢さんが「銀行に相談しましたか?」と尋ねたところ、Cさんは「していません」と答えます。自己資金で細々と経営してきたので、銀行からお金を借りたことがないとのことでした。樺沢さんはアドバイスをするだけで、薬を出さなかったそうです。
1週間後、Cさんは別人のような明るい顔で来院しました。銀行に相談したところ、家と土地を担保に、1000万円の融資を受けられるようになったのです。Cさんは「月々6万円の返済ですが、それなら何とかなりそうです!」と話しました。
1000万円の借金がある事実は1週間前と変わっていませんが、悩みをコントロールできると実感することでパニックから立ち直ることができました。コントロール感があれば、『なんとかなる』という感覚が湧き、実際に行動に移す精神的な余裕も生まれるのです。
悩みの本質は意外と単純で、自分の視野が狭くなっているだけだと気付くものです。年始のこの時期に、自分自身を客観視する方法を試してみませんか。
提供元・アゴラ 言論プラットフォーム
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