レーシングカーのような走りは健在。乗り心地の良さに驚いた

 そのモーターを使って走らせるのがステルスモード。いわゆるEV走行となる。早朝や深夜にガレージを出入りする際に有効のモードだ。ただ作動させるにはちょっとした儀式が必要。スターターを押す前にステルスモードをセレクトし、シートベルトを締めてドアを閉めて……という段取りがある。前提として電気が残っているかも確認が必要だ。すべてが整えば人生初の「音のないコルベット」を体験できる。

【スーパーカー新時代】コルベットは独自のアメリカンスタイルで進化する。E-Rayは伝統のV8とモーターがドッキング
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
【スーパーカー新時代】コルベットは独自のアメリカンスタイルで進化する。E-Rayは伝統のV8とモーターがドッキング
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

 走らせた印象は運動性能の高さが際立つ。そもそもC8のセールスポイントはそこだが、バッテリーを積みフロントにモーターを装着してもスポイルされることはない。ステアリング操作に対するレーシングカーのような挙動はそのまま生きている。それと乗り心地のよさに驚いた。E-Ray専用チューンのZERパフォーマンスパッケージが絶妙なライドコントロールを実現する。目の前の段差を見て瞬間的に歯を食いしばっても、強い入力なしで乗り越えるのだ。

 ステルスモードのフロント駆動も違和感なし。低速時のみの使用とあって、スーッと走り出す感じ。ただアクセルをいきなり踏み込むと一瞬でエンジンがかかるのでそこは慎重に。住宅街の静寂を一気に破壊したらクレームが来るかもしれない。

 以上がE-Rayの概要だが、スペックだけ見るとヨーロピアンスーパーカーに匹敵するが、そこは唯一無二のアメリカンスーパーカー。中身には彼ら流の進化が見られる。コルベットの伝統はまだまだ続きそうだ。

【スーパーカー新時代】コルベットは独自のアメリカンスタイルで進化する。E-Rayは伝統のV8とモーターがドッキング
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)
【スーパーカー新時代】コルベットは独自のアメリカンスタイルで進化する。E-Rayは伝統のV8とモーターがドッキング
(画像=『CAR and DRIVER』より 引用)

提供元・CAR and DRIVER

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