レーシングカーのような走りは健在。乗り心地の良さに驚いた
そのモーターを使って走らせるのがステルスモード。いわゆるEV走行となる。早朝や深夜にガレージを出入りする際に有効のモードだ。ただ作動させるにはちょっとした儀式が必要。スターターを押す前にステルスモードをセレクトし、シートベルトを締めてドアを閉めて……という段取りがある。前提として電気が残っているかも確認が必要だ。すべてが整えば人生初の「音のないコルベット」を体験できる。


走らせた印象は運動性能の高さが際立つ。そもそもC8のセールスポイントはそこだが、バッテリーを積みフロントにモーターを装着してもスポイルされることはない。ステアリング操作に対するレーシングカーのような挙動はそのまま生きている。それと乗り心地のよさに驚いた。E-Ray専用チューンのZERパフォーマンスパッケージが絶妙なライドコントロールを実現する。目の前の段差を見て瞬間的に歯を食いしばっても、強い入力なしで乗り越えるのだ。
ステルスモードのフロント駆動も違和感なし。低速時のみの使用とあって、スーッと走り出す感じ。ただアクセルをいきなり踏み込むと一瞬でエンジンがかかるのでそこは慎重に。住宅街の静寂を一気に破壊したらクレームが来るかもしれない。
以上がE-Rayの概要だが、スペックだけ見るとヨーロピアンスーパーカーに匹敵するが、そこは唯一無二のアメリカンスーパーカー。中身には彼ら流の進化が見られる。コルベットの伝統はまだまだ続きそうだ。


提供元・CAR and DRIVER
【関連記事】
・「新世代日産」e-POWER搭載の代表2モデル。新型ノートとキックス、トータルではどうなのか
・最近よく見かける新型メルセデスGクラス、その本命G350dの気になるパワフルフィール
・コンパクトSUV特集:全長3995mm/小さくて安い。最近、良く見かけるトヨタ・ライズに乗ってみた
・2020年の国内新車販売で10万台以上を達成した7モデルとは何か
・Jeepグランドチェロキー初の3列シート仕様が米国デビュ