ポーランドの湖の中央に、巨大な中世風の城が出現し、謎を呼んでいる。壮大なこの建造物は空撮で確認されており、観光として現地を訪れることも可能だが、誰が何の目的で建てたのかは不明だ。秘密裏に進められた建設工事と、所有者を巡る憶測、そして物議を醸すその存在。まるで現代のおとぎ話のような城の正体とは―――。

謎に包まれた建設工事:環境保護区に建てられた巨大な城

 2015年に建設が始まったストブニツァ城は、ポーランド西部の人里離れた場所にある人工島に建てられている。自然保護区に建てられたこのプロジェクトは、大きな論争の的となっている。

 この巨大な建物は、2018年に地元の環境団体と当局が認識するまで、人知れず建設が進められていた。信じられないことに、ポズナニ(ポーランド5番目の規模の都市)から約1時間の距離にあるノテカ森林の郊外に建設されたのだ。

 ストブニツァ城は、高い塔、石垣、壮大な小塔を備えている。この巨大なおとぎ話のような場所は、高さが約70メートル、長さが約200メートルもある。最近の空撮映像では、9年の歳月をかけて建設された城が、雪に覆われた凍った湖の上に完成している様子が映し出されている。