10日の衆議院外務委員会にて、上川外相が広島、長崎への原爆投下を引き合いに出したサウスカロライナ州選出のリンゼー・グラム議員の発言を批判しました。

グラム氏はハマスとの戦争で危機的状況にあるとされるイスラエルに対して、全面的な支援の必要性を主張する文脈の中で原爆投下を肯定する発言をしました。弾薬支援、武器支援停止を検討しているバイデン政権を批判する思惑があったことが推測されます。

このグラム氏の発言が飛び出した上院歳出委員会の場で、オースティン国防長官は原爆が「戦争を終わらせた」と証言しました。

オースティン氏はグラム氏から自身が政策決定する立場なら日本に対して原爆を使用したかどうかと質問されました。しかし、オースティン氏は直接的な回答は避け、原爆が「戦争を終わらせた」という言い回しで切り抜けています。

上川外相はグラム議員に申し入れを行ったそうですが、核兵器の非人道性に言及するのみで、原爆が日本降伏につながったというグラム氏の歴史認識には注文は付けませんでした。