水原の告訴は危険な戦術

以上のようにボウヤーは違法ブックメーカーですが、大谷が違法だと知っていたかどうかはわかりません。水原が送金を代行した事実はないので、彼がどのようにして「窃盗」をおこなったのかは不明です。

重要なのは、大谷が自分のPCからボウヤーに送金した事実を誰も否定していないことです。これは(彼が違法と知らなくても)違法なブックメーカーとの賭けを禁じるMLBのルールに違反します。これは処罰の対象となりますが、永久追放以外にもオプションはあります。

大谷の弁護士が水原を告訴したのは「大谷は被害者でギャンブルには関与していない」と主張するためと思われますが、かなり危険な戦術です。送金のログは銀行に残っており、水原が大谷の資産を管理していた事実もないので、横領という主張も成り立たない。

大谷が自分の口座から送金した事実が否定できないと「水原の窃盗」という主張を法廷で維持するのはかなり困難でしょう。偽証あるいは虚偽告訴に問われる可能性もあります。

提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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