フロリダの海賊物語

【アメリカ】フロリダで海賊気分!海賊たちがよみがえる熱狂のパイレーツフェスティバル体験記と海賊たちが生きた場所
(画像=『たびこふれ』より)

フロリダの大西洋岸は、南米やカリブ海から財宝を積んで帰るスペインのガレオン船団を守るために、戦略的にとても重要な場所でした。

重たい積み荷を抱えた船団はフロリダ沿岸をメキシコ湾流に乗って航行しましたが、その船団を狙う海賊たちは「トレジャーコースト」と呼ばれる沿岸に隠れ家を持って待ち構えていました。

【アメリカ】フロリダで海賊気分!海賊たちがよみがえる熱狂のパイレーツフェスティバル体験記と海賊たちが生きた場所
(画像=『たびこふれ』より)

さらに、ハリケーンも大きなリスクで、時には船がサンゴ礁や浅瀬に打ち上げられることもあり、海賊たちは浜辺で漂着物がないか待ち構えていたのです。

難破した船の生存者は奴隷として売られたり、身代金のために捕らえられたり、船が沈んだ場所を吐かせるために拷問されたりしました。

1715年、スペインの宝を積んだ12隻のガレオン船団がキューバのハバナに集まり、スペインへ向けて出航しました。しかし7日後、今のベロビーチ沖でハリケーンに遭遇し、1隻を除くすべての船が沈没してしまいました。

約1,000人の船員が命を落としましたが、少数の生存者が救命ボートで助かりました。その後、多くの船が救助活動に加わりましたが、イギリスの私掠船船長ヘンリー・ジェニングス率いる海賊たちがスペインのダイバーに襲いかかり、略奪を繰り返しました。

今でもフロリダのビーチには、時折その時の財宝やコインが流れ着くことがあるそうですよ。

【アメリカ】フロリダで海賊気分!海賊たちがよみがえる熱狂のパイレーツフェスティバル体験記と海賊たちが生きた場所
(画像=『たびこふれ』より)

フロリダの沿岸は、盗賊や手のつけられない商人、ならず者、逃亡奴隷たちの隠れ家となっており、スペイン艦隊を狙う海賊や私掠船(しりゃくせん)乗りたちのリクルート拠点にもなっていました。

フロリダの海賊たちは大量のお宝と共に沈没してしまったのか!?

【アメリカ】フロリダで海賊気分!海賊たちがよみがえる熱狂のパイレーツフェスティバル体験記と海賊たちが生きた場所
(画像=『たびこふれ』より)

1622年9月10日、28隻の船団がハバナを出発し、南米や中央アメリカからの財宝を満載してスペインに向かいました。

2日間にわたるハリケーンで、8隻の船の航海が沈没してしまう事態になりました。

その船の中には「サンタ・マルガリータ号」と「ヌエストラ・セニョーラ・デ・アトーチャ号」もあり、これらは後に歴史上最も有名で価値のある沈没船のひとつとされました。

スペインは他の沈没船と同様に、可能な限りの引き揚げを試みましたが、海賊が引き揚げられた宝を奪いに来ることもありました。

【アメリカ】フロリダで海賊気分!海賊たちがよみがえる熱狂のパイレーツフェスティバル体験記と海賊たちが生きた場所
(画像=『たびこふれ』より)

1969年、トレジャーハンターのメル・フィッシャーがアトーチャ号を探す16年間の長い冒険に挑み始め、1973年に金の延べ棒を発見。
その後1985年までに、アトーチャ号とサンタ・マルガリータ号から金、銀、コイン、遺物、エメラルドなどの莫大な財宝を引き揚げました。

【アメリカ】フロリダで海賊気分!海賊たちがよみがえる熱狂のパイレーツフェスティバル体験記と海賊たちが生きた場所
(画像=『たびこふれ』より)

その一部は、キーウェストにある「メル・フィッシャー海洋博物館 」で展示されています。

メル・フィッシャー海洋博物館 / Mel Fisher Maritime Heritage Museum

住所:200 Greene St, Key West, FL 33040
電話:+13052942633
営業時間:10:00~16:00
定休日:無し
入場料:17.5ドル