南米アマゾンの伝統的な飲料アヤワスカ。その精神的健康への効果について、過去最大規模の調査が行われた。結果は、アヤワスカの使用と精神的健康の改善に関連性があることを示唆している。しかし、その効果は神秘体験の強度、自己洞察、コミュニティとの繋がりなど、複数の要因に左右されるようだ。

アヤワスカ:伝統と現代における使用

 アヤワスカは、アマゾンの先住民族が、精神的な癒しを求める儀式で伝統的に使用してきた向精神性飲料である。つる植物、バニステリオプシス・カーピ(Banisteriopsis caapi)とサイコトリア・ヴィリディス(Psychotria viridis)の葉を組み合わせて作られ、幻覚作用のあるDMT(ジメチルトリプタミン)と、DMTを経口摂取した際に活性化させるβ-カルボリンが含まれる。これらの成分が強力なサイケデリック体験を引き起こす。

 近年、アヤワスカは伝統的な枠を超え、世界中で使用が広がっている。パーキンス氏らはアヤワスカの精神的健康への効果とリスクを調査するため、50カ国以上、7576人の参加者を対象に大規模な調査を実施した。