金明輝コーチ(写真左) 写真:Getty Images

 アビスパ福岡は12月13日、町田ゼルビアのヘッドコーチとして黒田剛監督を支えていた金明輝氏の招へいを公式発表。サガン鳥栖監督時代にパワーハラスメント(パワハラ)行為が認定された金氏の福岡監督就任を巡り批判が相次ぐなか、同クラブの一部スポンサーからは新指揮官を後押しする声が挙がっている。

 金氏は福岡の監督就任にあたり、クラブ公式サイトを通じて「この度は、私の就任にあたり皆様をお騒がせしていることを大変申し訳なく思っております」と謝罪。「今回のお話をいただき、私自身熟考の末強い覚悟と責任感を持って、決断いたしました。皆様に信頼していただけるように、言動やピッチで躍動する選手達を見ていただけるように日々全力で取り組みます」と力強いメッセージを残したが、ネット上では「アビスパとは一旦距離をとる」「『子ども達に夢と感動を地域に誇りと活力を』という基本理念に反するのでは?」といった否定的な声が挙がっている。

 しかし、2024シーズンのシートスポンサーである『もりやま行政書士事務所』は、金氏の監督就任発表直後にXで「アビスパのエンブレムを背負って戦ってくれる以上、応援する!!コメントを信じて応援する!!」と投稿。新監督の全面サポートを約束すると、「誰にでも失敗はある」「応援しよう!」など前向きなコメントが寄せられている。

 金氏は2020年まで鳥栖の下部組織やトップチームを率いていたが、監督退任後に鳥栖下部組織でのパワハラ行為が認定。日本サッカー協会(JFA)の定める規則に違反したとして、指導者ライセンスでS級からA級への降格処分、JFAの定める研修、社会奉仕活動を科された。

 2022年1月に町田のヘッドコーチとしてJリーグの現場に復帰した際にも、批判を浴びていた金氏。日本サッカー協会(JFA)に対して、パワハラ行為に及んだ指導者に対する処分の厳罰化を求める声も多いが、一方で同氏を後押しするファン・サポーターやスポンサーが一定数いることは確かだ。