■全年齢層で見た「ニッポンの通信簿」は?
最後に、ミドル・シニアも加えた全年齢層での「ニッポンの通信簿」です。
全年齢層では、まず総合評価が6.44点で若者よりも上がります。そして「平和」が跳ね上がって首位に躍り出ます。戦争の記憶が相対的に残存している結果でしょうか。全年齢層的にいえば――「ニッポンはまだまだ平和の国」。
逆に「政治」と「経済」は、若者よりも得点が下がって、最下位の「政治」にいたっては、まるで円周率のような値になります。「政治」は両方とも赤点といえるでしょう。いわばニッポンの根幹である「政治」「経済」を、不得意科目にしてきた大人のツケが若者に回ってきているという構造に見受けられます。
昔、学校で言われたものです。「不得意科目を得意科目にするように。そして得意科目はもっと得意科目にするように」と。未来の「ニッポンの通信簿」が得意科目ばかり、全部7点以上になっていればいいなと思うのです。
そのためには「がんばりましょう」になっている「政治」と「経済」を何とかせねば。そして全科目「たいへんよくできました」な未来のニッポンへ――。数年後、また調査してみたいものです。