大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム) 写真:Getty Images

 北海道コンサドーレ札幌はミハイロ・ペトロヴィッチ監督が2024シーズン限りで退任したほか、MF菅大輝やMF駒井善成らに契約満了を通達。移籍金ゼロでの主力選手放出を余儀なくされるなど、早くもJ2降格の影響が出ているが、本拠地である大和ハウスプレミストドーム(札幌ドーム)の利用料金値上げで補強やクラブ経営がより一層厳しくかもしれない。

 札幌市は12月11日、札幌市議会で札幌ドーム条例の一部を改正する条例案を可決。大和ハウス工業が2024年8月1日から2028年7月31日までの4年契約で命名権を取得した後も赤字を抱えているドームの利用料金の限度額を、1日770万円から850万円(税抜き)へ引き上げ。入場者が2万人を超える場合の1人あたりの加算額についても、385円から425円に。2025年4月1日から施行されるが、市議会は公式サイトにて「札幌ドームの利用料金を現状の経常経費を踏まえた適正な額に改定するため」と理由を説明している。

 長らくドームをホームスタジアムとして使用しているコンサドーレは、2017シーズンから8年にわたりJ1の舞台で戦ってきたが、2024シーズンは序盤から下位に低迷。シーズン途中の大型補強により、一時は巻き返したが、それでも序盤の失速が響き、19位という結果に終わった。

 製菓メーカー『石屋製菓』の石水創代表取締役社長がコンサドーレの社長に就任し、三上大勝代表取締役GM(ゼネラルマネージャー)がGM職に専念するなど、クラブの体制が変わる中での利用料金値上げは、クラブにとって大きな痛手になるはず。

 J2降格による入場料収入の減少が予想されるだけに、「コンサドーレは他のJ1のどのクラブよりも高い本拠地使用料を払ってきたのに…」「コンサドーレは経営がますます厳しくなるそう」「補強予算がさらに少なくなるのでは?」などと心配の声が挙がっている。