菅大輝 写真:Getty Images

 日本代表招集歴のあるMF菅大輝は、契約満了によりJ2降格クラブの北海道コンサドーレ札幌を退団。一部でJ1リーグ2位サンフレッチェ広島移籍の可能性が報じられているが、移籍金ゼロでの主力選手流出を巡り、様々な意見が挙がっている。

 下部組織時代から札幌一筋のキャリアを歩んでいた同選手は、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとで出場機会を増やした選手のひとり。OBの河合竜二が着用していた背番号「4」を引き継ぐなど、札幌のバンディエラになり得る存在として期待を寄せられるなか、2024シーズンもリーグ戦34試合の出場で1ゴール1アシストをマークしていた。

 しかしクラブはシーズン途中の大型補強も実らず、19位でJ2降格。MF駒井善成と同様、菅への契約満了通達にファン・サポーターからは驚きや落胆の声が挙がるとともに、2025シーズンの予算削減の可能性も指摘されている。

 主力選手として活躍していただけに、他クラブによる争奪戦は必至とみられる菅。報道によると、広島が2025/26シーズンのAFCチャンピオンズリーグエリート(ACLE)出場による選手層強化を目指すなか、同選手の獲得に動いているという。

 この報道を受けて、ネット上では「菅選手の実績を考えると、移籍金ゼロはクラブとしてかなり痛いはず」「J2降格により、主力が移籍してその移籍金で新たな選手を獲得しないといけないのに、みすみす0円で放出というやり方には疑問」と、移籍金回収のチャンスを逃したという見方が広まる一方で、「フリーだからこそ、広島は獲得に動いているのでは?」「移籍金がかかる状態ならば、これだけ素早い反応はないと思う」「売却前提で契約延長はできないから仕方ない」といった意見も。

 “ゼロ円放出”の是非を巡り論争が繰り広げられる中、「実績、年齢、菅選手のコンサドーレへの想い、様々な視点で考えても、クラブがなぜこの判断をしたのか疑問」「クラブには、お金ないって二度と言わないでほしい」などと、契約満了通達というクラブの判断そのものに対する厳しい声も湧き起こっている。