6. アメリカの大統領選挙 アメリカの大統領選挙は更に波乱含みだ。共和党のトランプ氏は人気があるが、共和党の支持そのものが減退する。よってトランプ氏だけの報道をみていると全体を見失う。一方、民主党もバイデン氏では支持層が極めて限られる。かといって第三極の動きをアメリカが受け入れるとも思えない。ここはバイデンVSトランプというより我々が全く想定していない名前が浮かび上がるという予想を敢えてしてみたい。順風なら民主党が有利だが代替候補が全く思い浮かばない。共和党は戦略的にニッキーヘイリー氏を推すべきだろう。
7. 中国は行き詰まるか? そんな質問があれば「行き詰まるわけない」と答える。だが、「習近平氏は窮地に陥るか」と言われればYESと答える。第3期目の習氏の指導力は明らかに落ちた。カリスマ性も落ちた。それは取り巻きがYESマンであり、思考停止状態にあることが原因だ。よって国内外の様々な難局を乗り越えるチカラが十分に発揮できず、中国政府への期待度は剥離する。ただ、中国人は逞しく、思想的には割とさばけている。何が起きてもただでは済まないのが中国人だ。政府や共産党と中国人は別々に考えるべきだろう。
8. 住みやすい日本は老人天国、若者は「外に出よ」 日本の人口バランスがあまりにも悪い。予想していた22年出生者数77万人はビンゴ。23年度は73万人を予想。死亡者数も増えていく中、毎年47都道府県の人口が1つずつ消えていくペースだ。真綿で首を絞められても生き耐える高齢者はともかく、若者にはあまりにも酷な条件が並びすぎる。明治維新の時のように若者は日本の将来を見つめ直すために外国の空気を吸い、世界の中のニッポンという位置づけを理解すべきだ。
9. 更に上昇する北米の不動産 私は過去20年、上がると言い続けた。そして多少の調整はあったものの嘘ではなかった。だから今年も同じことを言う。不動産は確実に上がる。理由は極めて簡単だ。需要と供給がアンバランスだからだ。許認可のハードルも厳しくなった上に建物のデザインも凝ったものとなれば住宅もアートの世界だ。その上、ようやく利下げに転じる中で2年間滞留していた新規購入者層や買い替え層がどっと市場に回帰する。これからは購入よりもリースなど新しい住宅取得の形態が生み出されるだろう。
10. 民主主義と独裁政権のぶつかり合い 世界を色分けすれば民主主義は少数派となった。なぜ、独裁政権が生き残れるのかといえば人々が考え、立ち上がり、権利を主張するのをあきらめ、フォロワーが楽だと考えるからだ。まるで安部公房の「箱男」の世界だ。人はそれほど強くない。そして大衆の圧力に屈しやすい。とすれば民主主義において立ち上がる者が称えられる社会を正としなければ我々は自由を失うだろう。何気ないことだが、意識することが大事だろう。
以上、いかがでしょうか?びっくり予想というよりより現実的な面が強く出た今年の10大予想ですが、基本は混とんとする社会であり、我々は霧の中でもがきながらも少しずつ解決策が見えてくる、そんな絵図を水晶玉の中に見て取っています。そんなもやもやした気持ちはパーッと晴らしたいですね。
では引き続きおとそ気分を楽しん頂ければと思います。
では今日はこのぐらいで。
編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年1月2日の記事より転載させていただきました。
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