2002年、2006年、2010年のFIFAワールドカップ(W杯)に出場した元日本代表MF稲本潤一(南葛SC)が現役引退を12月4日に発表した。
稲本はガンバ大阪(1997-2001)でキャリアをスタート。2001年にはプレミアリーグのアーセナル(2001-2002)にレンタル移籍した。同クラブではリーグ戦の出場はなかったが、翌年からフラム(2002-2004)へレンタル移籍し、プレミアリーグで41試合に出場。続いてウェスト・ブロムウィッチ・アルビオン(2004-2006)へ完全移籍で加わり、プレミアリーグ25試合に出場した。その間カーディフ・シティ(2004-2005)でも、イングランド2部での経験を積んだ。
2006年にはトルコの名門ガラタサライ(2006-2007)に移籍。ここでのプレーを経て、2007年にはブンデスリーガのアイントラハト・フランクフルト(2007-2009)に加入し、リーグ戦43試合に出場。2009年にはリーグアンのスタッド・レンヌ(2009-2010)でプレーしたが、リーグ戦は5試合の出場にとどまり、欧州でのキャリア最後のクラブとなった。
2010年、日本へ戻り川崎フロンターレ(2010-2014)に加入。その後、北海道コンサドーレ札幌(2015-2018)、SC相模原(2019-2021)、関東サッカーリーグ1部の南葛SC(2022-2024)でプレーした。特に南葛SCでは引退直前まで試合に出場し続け、クラブに貢献した。
4日の引退会見では「やり切ったという感じが正直な気持ち」と語った稲本。「南葛という素晴らしいクラブでキャリアの最後を迎えられたことを誇りに思っている。現場から離れるのは凄く寂しくなるので、指導者の道に行くと思う」とコメントを残している。
国内外での長年のキャリアを終えた稲本だが、その実績とチャレンジする姿勢は、後進の選手たちにとって指針となり続けるだろう。