浦和レッズ所属FW興梠慎三は、今季限りで現役引退。12月8日に埼玉スタジアムで行われたJ1最終節アルビレックス新潟戦後のセレモニーで、2023年8月2日の天皇杯4回戦(対名古屋グランパス)における一部浦和サポーターの違反行為に言及した。
興梠は現役ラストマッチで、キャプテンマークを巻いてスタメン出場。後半17分には両チームの選手たちが花道を作る中、FWブライアン・リンセンとの交代でピッチを退いた。
そんな興梠は試合後、ファン・サポーターにむけてスピーチ。サポーターへのお願いとして、以下のように自身の思いを伝えている。
「今年は天皇杯を戦うことができませんでした。天皇杯はこれまでなかなかチャンスを貰えなかった若い選手からしてみれば、おおいにチャンスを貰える大会でもあります。そのチャンスを潰してしまったということは、心のどこかに刻んでおいてください」
「問題を起こしたサポーターは、おそらく自分より長く浦和にいて、僕よりも浦和レッズを愛していた人たちだと思います。もうこれ以上、そういう人たちを失いたくありません。あなたたちサポーターは、僕にとってはヒーローです。ヒーローはカッコよくなくてはなりません。これからはカッコいい行動で浦和レッズをサポートしていただきたく思います」
また新潟戦前に浦和の公式YouTubeチャンネルで公開されたロングインタビューでは、2021シーズン終了後に浦和から北海道コンサドーレ札幌へ期限付き移籍する際、クラブに対して注文を付けていたことが明らかに。チームメイトのGK西川周作が以下のように語っている。
「慎三の仲間思いが見られたタイミングとか時間があって。慎三が一度浦和レッズを去るタイミングで、解散式の際にクラブに対して『もっと選手を大切にして下さい』と。あの慎三が泣きながら言ったのを、すごく覚えていて。もうあれは今でも、考えるだけでもすごく鳥肌が立つんですけど。彼の仲間思い、選手思いな発言だったなというところは、すごく覚えています」