アメリカ・ミネソタ州で撮影された、まるで荒れ狂う海のような光景が空に広がる雲の画像が再び話題を呼んでいる。この写真は、米ミネソタ州ベミジ在住のテレサ・バーギン・ルーカスさんが、ニューヨーク州ロチェスターの病院に見舞いに行った帰りに撮影したものだ。
印象的な光景が捉えられたのは、ハイウェイ64号線。ルーカスさんは、娘に自分の居場所を伝えるため、何気なく写真を撮った。彼女はFacebookへの投稿で、「娘が私の帰りが遅いのを心配していたので、急いで写真を撮って、『エイクリーの近くまで来たよ』と送ったんです」と説明している。
驚くべきことに、ルーカスさん自身は、この写真の異様さにすぐには気づかなかった。家に帰ってから、娘が特異な雲の姿を指摘したという。米TV局KVRRのインタビューで、ルーカス氏は「まるで空がジッパーのように開くみたいに見えました」と語っている。iPhone 8で撮影されたこの写真は、大きな反響を呼び、様々な憶測を呼んでいる。
SNSで拡散される「空の海」
ルーカスさんは、写真が一切加工されていないことを強調している。動画と静止画を同時に記録するLive photo機能で撮影されたこの写真には、背景で音楽が流れ、車のフロントガラスには虫の跡まで写っている。「何も手を加えていないからこそ、この写真の美しさに感動するんです」と彼女は語っている。
雲が海の波に似ていることから、SNSでは様々な反応が寄せられている。Redditでは、ユーザーが長時間この画像に見入っていたという報告や、見ていて不安になったというコメントもあった。あるユーザーは、「巨大で恐ろしい波にしか見えない」とコメントしている。
KVRRの気象学者マライア・ブッシュ氏は、この現象の珍しさについて専門家の立場から分析している。「最初は積乱雲や棚雲のようなありふれた雲かと思いましたが、よく見ると、私自身も見たことのない雲が写っていました。実に珍しい現象です」(ブッシュ氏)