12月1日に行われたJ2昇格プレーオフ準決勝・松本山雅FCvs福島ユナイテッドFCの試合後、シャトルバスの車内で松本サポーターが福島サポーターに対して、「原発」「東日本大震災」に関連する差別的発言を行ったというSNS投稿の内容を巡り、両クラブが声明を発表。差別の根絶を訴える声が多い中、ここに来て新たな問題が発生している。
松本戦を現地観戦していたという福島サポーターによると、試合後にスタジアム外で「福島、放射能なのによく来れた」などと、差別的発言を受けたほか、東京電力福島原発の汚染水に関する話を聞かされたとのこと。当該サポーターのSNS投稿が瞬く間に拡散され、ファン・サポーターの間で議論が白熱している。
この事態を受けて、両クラブは6日に声明を発表。松本は「投稿内容の事実関係につきましては調査中ですが、このような事態になっていることは、弊社として大変遺憾」とした上で、「甚大な被害をもたらした未曾有の大災害の被災地の方々に対するいわれのない偏見や非難は絶対にあってはならないこと」と非難している。
また福島は「未曾有の大災害の被災地である福島県は日本国内外よりあたたかいサポートを受け、復興へ歩み出し、今も県民のみなさまはそれぞれの場所で戦い続けています。そして私たちは『震災を経験したクラブだからこそできるものは何か』を常に問いながら、活動を続けてまいりました」とクラブのスタンスを伝えた上で、「福島ユナイテッドFCはこれからも風評被害や差別的発言に屈することなく、さらに強くたくましく戦ってまいります」と力強いメッセージを発信している。
この差別問題を巡っては、12月2日にXで「松本山雅サポの福島差別発言に松本市出身福島住として怒り爆発。山雅にTELも繋がらず。謝罪してから気持ちよく決勝へ。頭に来たから、松本市役所にTEL。めっちゃ対応悪いおじさんが福島の人が何の用ですかと。まず市民の先頭市役所から改心しろ」という投稿が。