鬼木達監督 写真:Getty Images

 川崎フロンターレの鬼木達監督は、すでに今季限りでの退任が決定。鹿島アントラーズ行きの可能性が報じられる中、12月8日の明治安田J1リーグ最終節アビスパ福岡戦を前に、サポーター団体の関係者がクラブに疑問を投げかけている。

 かつて鹿島、川崎の2クラブでプレーしていた鬼木氏。現役引退後、およそ10年間にわたり川崎のコーチングスタッフを務めると、2017年に同クラブのトップチーム監督に。就任1年目にクラブ史上初となるJ1優勝を成し遂げると、2018シーズン以降も天皇杯など複数のタイトルを獲得。MF三笘薫(ブライトン)、MF田中碧(リーズ・ユナイテッド)、MF守田英正(スポルティングCP)など日本代表の主力選手を多く輩出するなど、日本サッカー界の発展にも大きく貢献した。

 ただ2023シーズンにJ1で8位という結果に終わると、今季も残り1試合で11位と無冠に。DF高井幸大、MF山田新など有望株を抱えているとはいえ、一時はJ1残留争いに巻き込まれるなど、黄金時代の終わりを印象付ける結果となっている。

 10月16日に今季限りでの監督退任が正式決定した鬼木氏。中国1部・山東泰山行きの可能性も取りざたされたが、報道によると2025シーズンは鹿島を率いる見込みだという。また同氏の川崎監督退任を巡っては、クラブ幹部との関係性を巡り様々な情報が飛び交っている。

 そんななか、川崎のサポーター団体『川崎華族』の関係者は5日にXを更新。鬼木監督に関する記事を引用した上で、「色々と勘繰ってしまうな…」と漏らしたほか、「クラブからの適切な判断だったのだのだろうか」と疑問を呈している。

 「福岡戦、鬼さんと戦えるラスト1試合。悔いを残さない様に!」と、今季最終戦に視線を向けているが、この投稿には「クラブへの不信感を煽ってどうするのか」「余計なこと言うなよ」といった批判が。鬼木監督に対する労いや感謝のメッセージが寄せられる中、サポーター団体関係者の投稿を巡り議論が白熱している。ただそれでも、多くの川崎サポーターがクラブに数多くのタイトルをもたらした鬼木監督をリスペクトしているはずだ。